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SES営業とは?仕事内容、年収、将来性について分かりやすく解説
こんにちは”ぱぶろ“です。会社の仕事ではSES事業の管理も担当しています。
この記事では、「SES営業ってどんな仕事をするの?年収や将来性はある?IT未経験でも転職はできる?」という疑問を解消します。
- SES営業の役割と仕事内容について
- 平均年収と将来性について
- 未経験から転職する方法
SES営業として10年ほど働いていました。今はキャリアアップして、経営管理の仕事していて、年収もあがりました。
SES営業の役割と仕事内容
まずはSES営業の仕事内容について、以下を解説していきます。
SES営業の役割
まず、SESとは、システム・エンジニアリング・サービスの略称で、顧客から依頼された業務に対してITエンジニアが提供するサービスです。
そして、SES営業は法人向けの営業で、企業・学校(教育機関)・官公庁からの依頼を受け、ソフトウェアやシステムの設計・構築・運用・保守をおこなうITエンジニアを提供するのが役割です。
依頼される業務には、ITシステムの設計・構築・運用・保守などがあります。仕事を請ける際の契約形態は、以下の3つがあり、SESは準委任契約に該当します。
- 請負
完成・納品したシステムに対して対価をもらう - 準委任
依頼した特定業務への遂行に対して対価をもらう - 派遣
要件に応じた技術者の提供に対して対価をもらう
派遣では必須になりますが、準委任でも、顧客先のオフィスにITエンジニアが常駐して業務をおこなうことが多くあります。
そして、派遣と準委任の大きな違いには指揮命令権の所在です。
ITエンジニア(労働者)に業務指示や依頼をする権限
派遣は派遣先の顧客企業に業務指示をする権利があり、準委任は雇用元(自社)に業務指示をする権利があります。
準委任にも関わらず、顧客企業から常駐するITエンジニアに、直接的に業務指示をしている場合は、違法な偽装派遣となるので注意が必要です。
SES営業の仕事内容
SES営業の仕事は、顧客から案件をもらい、自社かパートナーのITエンジニアをマッチングして、契約を取ることで、以下、基本的な流れです。
- 顧客から案件の依頼をうける
- ITエンジニアを提案する
- 顧客担当者とITエンジニアの面談をする
- 契約書を締結する
- ITエンジニアを現場に配属する
- 請求をおこなう
- 契約の更改をおこなう
流れにそって詳しく解説します。
既存顧客や新規顧客と定期的な情報交換で案件をもらえるようにしておきます。エンジニアはいるけど、どうしても見つからない場合は、パートナーに相談します。
案件内容でチョックするポイントとしては、業務内容、勤務形態、勤務場所、単価、超過・控除のルールなどがあります。
要員提案なんて言い方をしたりもします。案件要件にマッチしたエンジニアの職務経歴書を顧客へ送付します。
職務経歴書の提案で通過したエンジニアと顧客担当者との面談をおこないます。日時や場所の調整と、当日の面談に同席します。
面談時に、エンジニアから顧客に伝える内容に不足などがあれば、補足をしたりフォローすることもあります。
面談を通過し、顧客からエンジニアのオファーが決まれば、契約書の締結をおこないます。諸々の条件面について、抜け漏れや誤りがないかを確認します。
電話連絡や、場合によっては、現場まで同行して、エンジニアが現場に着任するのを確認します。
着任日の業務終了後には、現場の雰囲気など、実際の様子を確認するのに、フォロー連絡を入れます。
毎月の月末月初は請求対応があります。月末はエンジニアから現場勤務表を回収し、月初は請求書を作成し、顧客へ提出をおこないます。
契約期間が、3ヶ月や6ヶ月とあるので、契約の切れる1ヶ月前には、契約の更新可否と条件面の交渉をおこないます。
細かい部分では会社毎で違ったりしますが、以上が基本的な流れになります。
SES営業で成果を出すコツ
SES営業で成果を出すには、以下の2つがポイントになります。
それぞれ解説します。
条件の良い案件情報を、他社よりも早く入手する
まず良い条件とは、ITエンジニアがやりたいと思ってくれる業務内容であるのは前提とし、「募集人数が多く、単価が高い案件」です。
そして、それら案件情報を、他社よりも早い段階で顧客から依頼・相談されるようにすることです。いわゆる非公開案件です。
SES営業の業界は、一度、公開案件になると、同じ案件情報が何社からも出てきて、商流が深くなり、それにより中間マージンが取られるので、単価も下がってきます。
なので、案件の出元である顧客を抑えておくことが重要で、そのためには、顧客担当者との信頼関係の構築が必要になります。
良いITエンジニアを確保できるようにする
これは、自社社員とパートナー会社社員の両方になりますが、良いITエンジニアとは「スキルや経験があり、業務態度にも問題ない」という人材です。
採用は常時おこないつつ、良いパートナー企業も必要で、良いパートナー会社とは、良い営業担当者と良いITエンジニアがいる会社です。
そして、自社とパートナーともに同じですが、良いITエンジニアを集めるには、条件の良い案件を持っているかが重要で、これは先に述べている「他社よりも先に、顧客から案件情報をもらう」ということになります。
2つのポイントを抑えるには、顧客とパートナーのそれぞれ担当者と、まずはコミュニケーションの頻度を多くし、人としての信頼関係を構築することで、そのためには圧倒的な行動量しかありません。
SES営業に必要なスキルとおすすめの資格
スキルアップや知識習得は、積極的にしていきましょう。SES営業に必要な基本的なスキルと、知識習得におすすめの資格について解説します。
SES営業に必要なスキル
SES営業に必要なスキルは、以下の3つです。優先順にあげています。
- フットワークスキル
- コミュニケーションスキル
- リサーチスキル
明瞭なコミュニケーションをすることです。
リサーチスキル
いわゆる情報収集力です。ネットで検査した情報ではなく、人とのコミュニケーションから得た、鮮度が高く、仕事の成果に直結する情報を、どれだけ早く正確に収集できるかが必要です。
案件情報やITエンジニアの情報を早く知ることができれば、一足先に提案に動きだすことができます。
SES営業におすすめの資格
SES営業として必要なスキルを身につけていくに、基礎知識を習得しておくほうが効率的です。
それには、知識が体系化されている資格の取得が良く、以下がおすすめです。
- 営業士
- ITパスポート
- 派遣元責任者
概要を簡潔に解説します。
営業士
マーケティング・セールスのスペシャリストを目指す資格で、基本的な営業業務や、営業企画や営業管理業務、営業指導や、マネジメントやマーケティングなどの高度な専門知識を身につけます。
ITパスポート
SES営業に関わらず、現代のビジネスマンにとって必要不可欠な、ITに関する基礎知識を身につけるための、国家資格です。ITについて知識が不足している方は、ぜひ取得しておきましょう。
派遣元責任者
案件によっては、SES(準委任)での契約ができない時があり、その時は派遣での契約をすることになりますが、それには派遣元責任者の資格を取得した人が必要になります。
受験ではなく、講習を受講したら資格が付与されるので、必ず取得をしておきたい資格です。
SES営業に転職する方法
企業選びは、慎重におこないましょう。未経験からSES営業に転職するのは、割と簡単ですが、闇雲に企業を選ぶの避けましょう。
間違うと、いわゆる黒い会社を選んでしまうこともあるので、良いキャリアを積んでいける、会社を選ぶようにしましょう。
それに向けた手順について解説します。
自分の希望条件を整理する
転職活動を始めるにあたり、まずは自分の条件を洗い出し、その条件に優先順位をつけます。
全ての条件を満たす求人があるのは理想ですが、そうとは限らないので、自分にとって譲れない条件と、妥協できる条件を明確にしておきましょう。
※自分の市場価値・適正年収を調べるのは重要
また、優先順位が高くなりやすい年収に関しては、希望と市場相場のズレが起きやすいので、Webサービスの『ミイダス』を使って、いまの自分の市場価値・適正年収を客観的な視点で把握しておきましょう。
複数の転職サイトと転職エージェントに登録をする
条件を整理したら、次に求人情報の収集です。
複数の転職サイトと転職エージェントに登録をして、SES営業の求人情報を確認していきましょう。
Twitterを活用して情報収集する
Twitterは現役のSES営業マンや、企業の採用担当者が活用をしているので、Tweetから情報を収集したり、直接アプローチしてみたりして、色々と教えてもらうと良いです。
SES営業の将来性はある?
IT市場が伸びていて、ITエンジニアの需要が増加していることもあり、SES営業も今後も必要とされる仕事と言えます。
WebやITインフラ、最近ではAIとあるように、自分の興味のある分野を得意とするのも、やりがいや、楽しみの1つです。
状況に応じて、スキルアップやキャリアップを、自発的に取り組んでいくようにしましょう。
将来性については「SES営業は将来性が高い:市場価値を高める方法と合わせて解説」の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
まとめ
SES営業は、誰でもチャレンジできます。ただし、成果を出せるかは、その人次第。ITエンジニアという人を扱う営業なので、苦労があるのは理解しておきましょう。
特別な知識やスキルが無くても、地道に営業活動に取り組んでいけば、成果は必ず出るので、イケイケの営業マンで無くても、誠実にコツコツと積み上げていく人でも向いています。
むしろ、その方が顧客からの信頼は得やすいです。
私も地道派でやってきました。