ライフ・シフト:人生100年時代を楽しみ方法

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書籍『ライフ・シフト』の読書レビューです。

健康な食事や医療の発達により、人生100年時代という、超高齢化社会に突入しています。

働き方、学び方、結婚、子育てなど、人生における悩みを抱えつつも、長寿社会を楽しみながら、生き抜く方法を学べます。

著:リンダ・グラットン, 著:アンドリュー・スコット, 翻訳:池村 千秋
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人生100年時代による変化

厚生労働省の調査によれば、2019年における日本人の平均寿命は、女性87歳で男性81歳と、1989年から見ると、それぞれ5年以上も伸びており、2045年には男女合わせての平均寿命が100歳を超えると予測されています。

明治・大正時代の平均寿命が44歳とされているのと比較をする、2倍以上も長生きできるようになり、これは食べ物が豊かになったことや、医療の発達や技術の革新、健康志向の高まりが起因してると考えられます。

長く生きれることは、ありがたいことですが、これまでの人生の在り方から、私たち自身が変化をしていく必要も出てきます。

これまでのグルーバル化とテクノロジーの進化が少しずつ確実に人々の生き方を変えてきたように、長寿化も人々の生き方を大きく変える。100年以上生きる時代、言うなれば100年ライフの恩恵を最大化するためには、多くの変化が必要とされるのだ。

書籍『ライフ・シフト』

今よりも20年ちかく寿命が伸びるというと簡単ですが、所得に関して一般的な家庭でいえば、これまでよりも長く労働をする必要になるという厳しい側面もあります。

教育・仕事・引退モデルは崩壊した

これまでの人生モデルは「教育・仕事・引退」という3ステージを経ることであり、ほぼ全員が一斉行進で歩むことで、確実性と予測可能性を担保できましたが、この人生モデルは崩壊し、100年ライフを生き抜くための、新たな人生モデルが必要となります。

3ステージの人生に代わって登場するのがマルチステージの人生だ。たとえば、生涯に二つ、もしくは三つのキャリアをもつようになる。

書籍『ライフ・シフト』

キャリアと言えば、仕事ですが、2つ3つの仕事を掛け持ちするパラレルワーカーや、起業を繰り返すシリアルアントプレナー(連続起業家)、会社員においても、働き方改革で知られているサイボウズ社は始めとした複業制度をつくり、多様なキャリア形成を推奨する企業も増えてきています。

人によってステージ変化の時期や回数が異なるようになり、人生100年をどう生きていくかを、自身の判断と選択によって決めていくことが重要です。

老後の資金計画を考える

2019年に金融庁に発表で話題となった「老後資金2,000万円問題」は、正確な金額の成否どうであれ、老後への資金計画を立てる必要性を、あらためて考えさせる出来事でした。

いくつものステージからなる長い人生を生きるなら、引退前の人生とキャリアを支えるための蓄えも必要になる。

書籍『ライフ・シフト』

老後の生活資金の問題は人生の一部にすぎないのだ。それでも、老後の生活資金だけを考えても、いくつかの厳しい現実が浮き彫りになる。老後資金以外にも必要な資金計画はありますが、長く生きれるようになれば、それだけ多くのお金が必要になります。

平均寿命が長くなればなるほど、貯蓄率を高めるか、より高齢になるまで働くかの一方、もしくは両方が必要とされるのだ。

書籍『ライフ・シフト』

気が滅入る話で須賀、現実問題として、あらためて認識しなければいけません。

まとめ

少しネガティブな多くなってしまいましたが、本書の目的は、このような長寿によって目前に迫る問題に対し、あらためて認識をさせてくれると共に、ポジティブな方向へと進めるよう導いてくれています。

多くの人が自分にとって真に大切なものを模索するようになり、一人ひとりの個性と多様性が奨励され、称賛されるようになる。こうして、人々は多様な働き方と生き方を選べるようになり、それが100年ライフの果実を生むのだ。

書籍『ライフ・シフト』

人生100年を、どう生きるかを考える時は既にきており、できる限り早く行動を起こし、幸福な未来を実現するためにも、いま人生戦略を考える必要があると言えるでしょう。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略(著者:リンダ・グラットン|発行:2016年10月21日|ページ数:403ページ)

著:リンダ・グラットン, 著:アンドリュー・スコット, 翻訳:池村 千秋

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